建物の外観の印象を大きく左右し、雨風から守ってくれるのが外壁材です。

住宅の外壁材には、サイディングやガルバリウム鋼板、モルタルなど様々な種類があります。

その中で、左官仕上げの「そとん壁」は、自然素材でデザイン性の良い外壁材です。

では、そとん壁とは、どのような外壁材なのでしょうか?

また、メリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

そこで今回は、そとん壁とは?メリットやデメリットをご紹介します。

そとん壁とは?

そとん壁とは、「シラス」からできている自然素材の外壁材です。

シラスというのは、シラス台地でマグマが噴火した時に冷やされて火砕流となって、堆積したものです。

そとん壁は見た目も美しく、機能性にも優れた外壁材です。

そとん壁のメリット

そとん壁にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

4つのメリットをご紹介します。

防水性や透湿機能

そとん壁は、防水性や透湿機能が優れていることがメリットです。

下塗り材と上塗り材の2層構造になっていて、下塗り材には超微細のシラス粒子で構成されていて、水蒸気の細かい粒子は通しても、雨水の大きな粒子は通さないため、防水性能に優れています。

さらに、この性質上、透湿性にも優れているため、結露やカビから建物を守ってくれます。

断熱効果

多孔質のシラス粒子により、外気の温度を内部に伝えにくいため、冷暖房の効率も上がり、断熱効果に優れています。

また、室内の湿度を外部に逃がすため、部屋の中に湿気がたまりにくく、夏も快適に過ごすことができます。

デザイン性

そとん壁は、自然素材ならではのデザイン性が良いこともメリットの一つです。

シラス独特の風合いや質感があり、左官仕上げのため、継ぎ目のない仕上がりで美しく上品な印象になります。

また、植栽との相性も非常に良いです。

そとん壁に植栽の緑が映えます

耐久性に優れている

そとん壁の原料であるシラスは無機質の天然のセラミックのため、紫外線や雨風による劣化や退色がおきにくく、汚れも付きにくい耐久性の高さが魅力です。

基本的にはメンテナンスが不要なので、維持管理の費用と手間を大幅に軽減してくれます。

そとん壁のデメリット

そとん壁のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

2つのデメリットをご紹介します。

コストが高い

そとん壁は、他のサイディングなどの外壁材と比べると初期費用が多く掛かってしまいます。

ただ、建てた後のメンテナンスを考えると長い目で見た時に決して高い買い物とも言えません。

ひび割れのリスクがある

そとん壁は、左官で仕上げているため、地震などで外壁にひび割れが起こるリスクがあります。

また、無機質な素材のため、表面がぽろぽろと落ちることがあります。

最後に

今回は、そとん壁とはどのような外壁材で、メリットやデメリットをご紹介しました。

住宅の外壁は建物を守る大事な役割があるので、機能性の高いそとん壁をご検討してみてはいかがでしょうか。