おはようございます。
見習い大工の眞利子です。
本郷の木造耐火3階建ての現場は先週に続き窓枠の組み立て、取り付けです。
戸袋付きの枠も取り付きましたので、紹介したいと思います。

まずは「戸袋付き二枚障子枠」です。
片方に戸袋が付き、敷居溝が二本掘ってあります。
ここは、戸袋とは反対側に作り付け家具が付きます。
干渉しないように、片方に戸袋を付けました。

続いて「戸袋付き両引きわけ障子枠」です。
こちらは、敷居溝が一本。
一枚ずつ左右の戸袋に収まります。
壁際の戸当たりは今回塗り込みです。
左右の袖壁と戸袋の壁が一体化して、スッキリした印象になります。

今回、障子を吊り込む枠は八ケ所。
合計十二枚の障子が入ります。
始めの敷居溝二本の枠が一か所。
両引きわけが一か所。
一階の和室に戸袋無しの「枠内」が掃き出し窓と高窓の二か所。
他、戸袋付き一枚障子枠が四か所です。
枠材の反りを殺す為に取り付け時に、枠の裏に胴縁を打ちつけています。
厚み21㎜の板は仕上げ作業でも苦労したように反りが出やすいものです。

枠材の組み立てから、いよいよ手道具たちが大活躍し始めます。
ボードシャクリの微調整など、細目のノミを多様します。
時にはビスの脇すれすれを叩く場合もあり、案の定刃先が欠けてしまいました。
裏も切れていたので、レールの上で叩いて裏出しします。

昼休み中に最低限使用できるレベルまで直しました。
カンナと違い、多少切れなくとも使えてしまうのがノミです。
ですが、相手の枠が杉なので多少というわけにもいきません。
柔らかい木材はしっかり刃がついていないとグシャっと潰れてしまうからです。
これからどんどん気温も下がり、研ぎものがキツく感じる季節です。
それでも造作工事に入ってくれば、ほぼ毎日研ぎものをします。
研ぐのは嫌いじゃないですが、できれば午前中日差しがさしているところでやりたいものです。