
住宅の壁や天井の内装材として用いられている珪藻土は自然素材で機能性もある人気の高い塗壁材です。
では、この珪藻土にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
今回は、住宅の内装材選びで迷っている方のために自然素材の塗壁材である珪藻土のメリットやデメリットをご紹介します。
珪藻土とは?
珪藻土(けいそうど)とは、藻類の一種である珪藻という植物性のプランクトンが海や湖の底で長い年月をかけて化石化し、堆積したものが原料になっている塗壁材です。
植物プランクトンが化石化したものが原料となっているので、自然素材にこだわりのある方にはおすすめです。
住宅の内装材の他にも、七輪やコンロ、耐火レンガの原料に使われていたり、酒やビールを製造する時のろ過材としても使用されています。
また、最近では珪藻土で作られたバスマットの人気が高まっていますよね。
珪藻土のメリット
珪藻土のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
4つのメリットをご紹介します。
1 調湿効果
珪藻土の最も大きなメリットは調湿効果があることではないでしょうか。
室内の湿気を吸収したり放出したりしてくれるため、室内を快適な湿度に保ってくれます。
ですから、夏はジメジメとした湿気を吸収して、カビやダニの発生を抑えてくれます。
また、冬は湿気を放出し、乾燥を防いでくれるため、インフルエンザなどのウイルスの増殖を抑えてくれます。
珪藻土は、湿気だけではなく、シックハウス症候群の原因であるホルムアルデヒドなどの有害物質も吸収、分解して室内への放出を防いでくれます。
2 消臭効果
珪藻土には、家の中の気になるニオイ(生活臭)を吸収してくれる消臭効果もあります。
家の中には生活の四大悪臭成分と言われているトイレの臭い、生ゴミの臭い、タバコの臭い、ペットの臭いといった気になるニオイを吸収してくれます。
ですから、珪藻土を使用した住宅はほとんど生活臭が気になりません。
3 和室にも洋室にも合う
珪藻土は、職人が手で仕上げるため、やわらかな質感を生み出してデザイン性にも優れています。
仕上げのパターンが様々なので、和室はもちろんのこと洋室にも合い温かみのある空間にすることができます。
4 建てた後のメンテナンスが楽
建てた後のメンテナンスが楽なこともメリットの1つです。
クロスの場合だと10年後や15年後には、貼り替えが必要になることが多いです。
しかし、珪藻土で仕上げた壁はその後に塗り替えるという事はほとんどありません。
また、クロスの一部分を傷つけてしまった場合は、業者を呼んでその一部分だけではなく一面を貼り替えなくてはいけませんが、珪藻土の場合は傷ついた部分に霧吹きで水を吹きかけて自分で補修することも可能です。
珪藻土のデメリット
珪藻土にはどのようなデメリットがあるのでしょうか?
2つのデメリットをご紹介します。
1 費用が高い
珪藻土は、クロスなどに比べると3~5倍の費用がかかります。
ただ、先程もご紹介した通り、建てた後のメンテナンスを考えた時に珪藻土にした方が後々かかるコストが少なくなる場合があります。
2 ひび割れが起こる
地震などの衝撃で下地が動くことでひび割れが発生する場合があります。
特に部屋の隅の角部分は、このひび割れが起きやすいです。
最後に
今回は、自然素材の塗壁材である珪藻土のメリットやデメリットをご紹介しました。
内装材選びで迷われている方は是非、参考にしてみてください。