
こんにちは。
土手加藤材木店の見習い大工の眞利子です。
今日の現場ブログは階段材の製作と階段の取付です。
使う材料は上の画像のタモです。
タモは広葉樹に属する木材で、表面の強度が大変硬いです。
社長いわく・・・国産のタモは道産(北海道)のアオタモなどがあるらしいのですが
流通量としては少ないようです。
アオタモは野球のバットなどに使用されることもありますが、
アオタモは原木自体が小さいので、目込み材はなかなか採れないようです。
一般的に建築用の造作材や家具の材料に使われるタモはロシア産が多いようです。
私眞利子知らない事ばかり・・またしても材木の事を勉強しました。

階段に限らず造作材の加工全般なんでも同じですが、
まず初めに行うのが木取りと呼ばれる作業です。
木取りの段階で材木の曲りや反りを確認します。
この木取りの作業を良く行わないと後々必要寸法に仕上がらなくなったりするので、
木取りの作業は大変に重要になります。
今回の階段は3段廻りが含まれる廻り階段で、
上の画像はササラ板と段板の製作です。

木取りの作業が一段落したので、
いよいよ製作に入ります。
プレーナーで曲りを直し「かね」(直角のこと)を出します。
厚みと幅を揃えてから幅の広い廻り部分の段板は矧ぎ合わせに入ります。
上の画像はその廻り階段の段板です。
無垢板を一枚一枚矧ぎ合わせていきます。

こちらの画像は矧ぎあわせ後のタモの直部分の段板です。
以下は社長から教えてもらったタモの事です・・・
タモの特徴はなんといってもその木肌の力強さです。
よくナラに似ていると言われますが、
違いはナラに見られる虎斑(トラフ)といわれる独特の模様が無いことです。
この模様があるのと無いのとで好みが分かれます。

翌日矧ぎあわせた廻り部分の段板を製材工場に運び改めて必要寸法に仕上げます。
今回は3階建てなので製作した階段は通常の倍です。
正直すごく疲れましたがその仕上がりを見て疲れは全く消えて無くなりました。

見て下さい。
出来上がったタモの階段の取り付けです。
この画像は直部分の階段部分でササラ板に関しては1枚板です。
ササラ板の上に乗っているのが1段目の段板です。
ちょうど2つ前の画像の部材がこの部分に取り付けられました。
やっぱり無垢のタモの階段はすごく上品で上質です。

直部分の取付が終わりいよいよ廻り部分に差しかかります。
一番苦労した廻り部分のササラ板と段板を取り付けます。
タモの階段の仕上がりが今からすごく楽しみです。
今日の現場ブログは以上です。
また次回をお楽しみにしていてください。