見習い大工の眞利子です。
先週学校の課題で屋根の端部模型を造りました。
過去の課題とも反復するところが多いですが、細かいところが変わっているので紹介したいと思います。

屋根の端部を支える隅木(すみぎ)と隅木に刺さる振れ垂木が今回のメインです。
この課題は過去に一級大工技能士の課題だったものです。
技能検定ではこの模型の前に原寸図と展開図を描きます。
図面、模型合わせて6時間で仕上げないといけません。
このスピードは驚異的で、何か月も練習を繰り返さないととても完成まで行き着きません。
今回は模型のみで二日間かかりました。

加工の最初は、隅木の『クセ取り』です。
隅木の上端はそのまま屋根のラインになるため、山形にクセ取ります。
墨つぼで芯墨とクセ取る部分を印して、鉋で削っていきます。
振れ垂木もヒシ型にクセを取ります。

隅木、振れ垂木のクセを取ったら、他の材料も軽く仕上げます。
製材しっ放しの材料だと表面が荒いので墨付けしづらいからです。
鉋の調子が良かったのでスラスラ削れました!

隅木下端の加工です。
隅木の一番鼻先の方で、桁と梁が交差した上に乗ります。
一番ややこしい加工ですが、加工自体三回目なのでより丁寧に作りました。
組立の時、内側の△が当たってしまい、苦労しました。
墨一本ほどの誤差なのですが、力ずくでやってしまうと部材が壊れてしまうので慎重に仮組します。

桁の仮組です。
「相欠き」といって上と下を半分ずつ欠きとる仕口になっています。
相欠きにすると材料が二分の一ずつになってしまい弱いので、「ねじれ組」になっています。
少しでも部材を太く保つために欠きの中が斜めになっています。
緩くなるのが怖かったので、墨残しで加工したため、底当たりの微調整が大変でした。
二日目は半日、隅木と桁の微調整に使いました。

今回は、墨付けのミスが多かったのが反省です。
刻む前に確認して気づきました。
加工精度は確実に上がってきています。
自己評価はこれまでで一番良かったので、分解して家に持って帰りました。
たまに振り返ってみようと思っています。