見習い大工の眞利子です。
今日は、先週の実技課題で作った『廻り階段』について話したいと思います。
ほとんどの住宅が二階三階建てで出来ている今、限られたスペースを有効に使う為には廻り階段は必須です。
大工の中でも階段が作れれば一人前だということをよく言われます。
今回は実技なので、形状を覚えるための実寸模型です。
実際の仕事では、柱と側板を掘り込むためさらに板の大きさも少し変わります。

ベニヤ一枚半に平面図と側板の展開図を描きました。
写真は、後から紙に写したものです。
最初に右下の平面図を作図します。
階段を上からみた図です。
平面図からは三段それぞれの配置と加工した時の形がわかります。
次に平面図から上の一、二段側板展開図と左の二、三段板展開図をそれぞれ作図します。
段板一段の蹴上高さは200㎜です。
二つの展開図は側板と段板の取り合いを示しています。
三枚の作図がおわったら、模造紙に段板を一枚ずつ写し取り型板にします。
赤い線で結んでいるのが一枚一枚の段板の大きさです。

続いて加工組立です。
型板が取れたら作図に使ったベニヤを裏返し、型板を当てて段板を加工していきます。
平面図が間違えてなければ、加工は簡単です。
いろんな線が重なり合っているので、切る墨を間違えないよう気を付けます。
側板は展開図をそのまま使い、柱を建てて釘止めして完成です。
この三段廻り階段は、すべての原型に使えます。
反対側にもう三段回せば、「折り返し階段」になります。
折り返し階段は一つ前の現場でも取付た一番メジャーな階段だと思います。
訓練校の模型では、曲線の廻り階段や螺旋階段もあり、それら特殊な階段も全て今回の実技の応用で作れる
そうです。
今回の実技を忘れないうちに、小さい模型をひとつ作ってみようと思います。