最近の住宅の間取りには、リビングなどの居住スペースの中に階段を設けている「リビング階段」が増えてきています。
ただ、リビング階段を取り入れる間取りを検討する場合には、メリットと注意点の両方をよく把握してから検討する必要があります。
そこで今回は、リビング階段を取り入れた間取りのメリットと注意点をご紹介します。
リビング階段とは何?
そもそも、リビング階段とはどのようなものを指すのでしょうか?
リビング階段とは、リビングがある空間内に階段を取り入れた間取りの事を指し、「リビングイン階段」とも呼ばれています。
階段は廊下の近くに設けることが一般的ですが、このリビング階段はリビングなどの居住スペースに階段を取り入れることが特徴となっています。
ですから、2階に行くためには必ずリビングを通って階段を上がる設計になっています。
リビング階段のメリットは?
リビング階段を取り入れた間取りにすることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
3つのメリットをご紹介します。
1 視覚的効果でリビングが広く感じる
リビングに階段を設けることで、階段とリビングが空間的なつながりを見せて、視覚的効果で部屋が広く感じることができます。
また、間取りによっては階段部分になる廊下などのスペースをリビングの一部として活用できるので、リビングをより広くすることも可能です。
2 吹き抜けとの相性が良い
吹き抜けとの相性が良く、リビング階段と一緒に設けることで上の階からの採光を取り入れて日当たりの良い明るい空間にすることができます。
また、階段付近の窓をうまく利用することで通風を確保することもできます。
3 家族とのコミュニケーションが取りやすい
リビングを必ず通って階段を使うので、自然と家族が顔を合わせる機会が増えるので、コミュニケーションが取りやすいです。
ですから、リビング階段は家族の気配を感じることができて、どこに誰がいるのかが把握しやすい間取りです。
例えば、子供が外から帰ってきた時も、一度リビングを通って部屋に行くので子供の様子をより理解しやすくなります。
リビング階段の注意点は?
リビング階段にする時には注意しなければいけないこともあります。
3つの注意点をご紹介します。
1 落ち着かないリビングになってしまう場合も
リビングの中に階段があるので、どうしても人の行き来が多くなって落ち着かないリビングになってしまう場合があります。
また、お子さんの友達が遊びに来た時なども必ずリビングを通り、階段を使って子供部屋に行くことになるのでリビングは常に「きれいにしておかないと」、ということも起こってきます。
2 冷暖房の効率が悪くなってしまう場合も
よくリビング階段は寒いと言われていますが、それは家全体の断熱性能を高めることで対策することができます。
ただ、リビングでエアコンを使用した時に階段から空気が逃げてしまうこともあり、冷暖房の効率が悪くなってしまう場合があります。
3 上の階に臭いや音が伝わりやすい
リビングにキッチンが隣接している場合は、料理などの臭いが上の階に伝わりやすくなっています。
他にも、臭いだけでなくテレビなどの音も上の階まで聞こえてきて気になってしまうことがあります。
最後に
今回は、リビング階段を取り入れた間取りのメリットと注意点をご紹介しました。
メリットと注意点を把握して家全体の間取りのバランスを考慮した上でリビング階段を検討してくださいね。